コミュニケーション不足から生じる問題点

患者とのコミュニケーション不足は、多くの医療現場において重大な問題の一つとして位置づけられることがあります。たとえば、入院患者数が多い総合病院の病棟などでは、患者と看護師とのコミュケーションの機会が少なくなることで、患者が医療に対する不信感を持ってしまうことがあります。そのため、過去に入院をしたことがない人や、自分で病気や怪我の程度などが上手く把握できない人に対しては、その都度丁寧に状況を説明するよう心がけることが重要です。

また、認知症や身体が不自由な患者とのコミュニケーション不足は、薬の誤飲や怪我などの事故に繋がるリスクとなります。こうした問題を未然に防ぐうえで、看護師と患者とのコミュニケーションのあり方について、日ごろのミーティングや申し送りなどの際に患者の情報共有をすることが大事です。

院内のコミュニケーションの活性化を目指している医療機関の中には、看護師をはじめとした全ての医療従事者を対象に定期的にコミュニケーション研修を取り入れたり、看護師長やベテランの看護師が若手のサポートをしたりするところもあります。そのため、患者とのコミュニケーションの取り方について悩んでいる時は、フォローアップ体制がきちんと整っている医療現場に就職に選ぶことがポイントです。

その他、適切なコミュニケーションの取り方を覚えるには、多くの看護師が集まる医療関係の勉強会に出席したり、通信教材を活用したりする方法もあります。